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DXは東南アジアから学べる 書籍『デジタル・フロンティア』坂田 幸樹 (著)

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「少子高齢化、人口減少はチャンス」本書の提案に目から鱗が落ちた。「え?なんでなの?」と思いませんでしたか?

なぜなのか、そのロジックを知ったら新たな視点が得られるはずです。

『デジタル・フロンティア』概要

本書『デジタル・フロンティア』をひとことで言うと、「東南アジアで起きているイノベーションが日本にも適用できる」

どういうことか?

DX(デジタルトランスフォーメーション)とは、デジタル(IT)の力で社会を変革し、イノベーションを起こすこと。東南アジアの事例が日本にとってヒントになるという。

日本ではデジタルによるイノベーションが起こせてない。その理由は「既得権益」によるところが大きいという。例えば、法律や規制、人事制度、終身雇用制度など、日本には様々な既得権益によりイノベーションが進んでない。

同様に既得権益がある東南アジアは、デジタルによるイノベーションを起こせているんです。カギは「ボトムアップ型の半径5km以内の問題解決」内容は本書をお読みください。アメリカや中国ではなく東南アジアから学ぶ理由はそこにある。

日本と東南アジア、両者の共通点は既得権益があること。よって、東南アジアの事例から学べば、日本にもデジタルによるイノベーションが起こせる。それが本書の主張だ。

では冒頭の「少子高齢化、人口減少はチャンス」とはどういったロジックか。それは既得権益の影響を受けずらくなる構造になっていく点にある。

日本は少子高齢化、人口減少が進み、その影響で2023年4月時点で有効求人倍率は1.32倍。一人の求職者に対して1.32の求人がある。つまり人手不足の状態にある。

通常はテクノロジーにより職を失う抵抗(既得権益)がある。一方、人手不足が進むと新しい職につきやすくなるため、その分抵抗も少なくなると言う。これが少子高齢化や人口減少がチャンスであるという理由である。

個人的には慣れている職からいきなり別の職につくのは心理的にもスキル的にも難しい面があると思う。重要なのは人口減少を負ではなく、正の側面をとらえること。前向きな思考でないと変革を起こすことはできない。

また、チャンスを活かすためにはデジタル化に必要なポイントを学ぶ必要がある。そのポイントはここでは紹介しきれない。本書に載っているので興味がある人はぜひ読んでほしい。

著者プロフィール

坂田幸樹(さかた・こうき)
株式会社経営共創基盤(IGPI)共同経営者(パートナー)、IGPIシンガポール取締役CEO。

現在は8国籍のチームで日本企業や現地企業、政府機関向けのプロジェクトに従事。また、10年ほど前から東南アジアを拠点に活動されているそうです。

所感

・正の側面を見る重要性

先ほどの少子高齢化の事例にも関連するが、本書に「置かれている状況の正の側面をとらえて前進しない限り変革を起こすことはできない。」と書いてあった。私もそう思います。

私はITエンジニアとして、大きなシステムを導入した経験から、抵抗勢力により推進するのに大きな力がいることは経験上知っている。

問題は多発し、できない理由を並べる人もでてきた。しかし、こういった負の側面だけを注目していては絶対に前に進まない。それよりも、どうやったら前に進めるかを考え実行していく挫けない推進力が必要だと私は思います。

・日本と東南アジアの違い

本書には東南アジアのデジタルによるイノベーションの事例が載っており、日本との違いに愕然とした。原因は様々あるのものの日本では個人経営の店はどんどん減っている。

一方インドネシアやシンガポールでは既得権益を乗り越え、DXでイノベーションを起こしている。

実現するには様々なハードルはあるものの、DXの起こし方を知り、推進していく必要性を感じます。

最後に

この投稿では大幅に省いており、ほんの一部分しか紹介できていません。詳細は本を読んでほしいです。

もっと言うと事例だけでなく、次の内容を学べます

  • DXを構造的に学べる
  • ビッグデータの利点や活用
  • データを扱うポイント
  • DXを成功のためのフレームワーク
  • 日本のDXの進め方

特にIT戦略立案やIT企画担当者、経営者に読んでほしい1冊です。また、一般のビジネスパーソンにも教養として学べます。ぜひ本書を手に取ってみてください。

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