こんにちは、ぶっくまです。
今回は、アンドリュースコット;リンダグラットン著.「LIFE SHIFT2-100年時代の行動戦略」 東洋経済新報社 を紹介しますね。
- 将来が不安な人
- これからの人生を前向きに歩んでいきたい人
- 人生100年時代でどう行動していいかわからない人
本書をざっくり紹介
この本をひとことで言うと
人生100年時代を生き抜くために必要なことは、キャリア、学び、人間関係
前書「LIFE SHIFT」の続編となる本書は、私たちはどう行動していくか。人生を生き抜くための行動を提案した1冊となっています。
構成としては下記のようになっています。
【目次情報】
1 部 人間の問題
1 章 私たちの進歩
2 章 私たちの開花
2 部 人間の発明
3 章 物語
4 章 探索
5 章 関係
3 部 人間の社会
6 章 企業の課題
7 章 教育機関の課題
8 章 政府の課題
Amazonのサイトから引用
ざっくり下記3部構成です。
1部ではテクノロジーの発達や長寿寿命化が私たちにどう影響するかを語り、
2部では私たちはどう行動すればいいか、物語、探索、関係の3つ視点から行動提案をし、
3部では企業、教育機関、政府はどう動くべきか、私たちを取り巻く環境にまで言及
まずは下記を読んでみてください。
これまで人々の人生の選択や行動の前提になってきた古い常識の多くが現実から乖離し、もっと言えば見当違いにすら見えはじめている
アンドリュースコット;リンダグラットン.LIFESHIFT2―100年時代の行動戦略(p.71).東洋経済新報社.Kindle版.
テクノロジーの進化や長寿化により今までの常識が通用しなくなってきています。
だからこそ親世代と同じ道のりを歩もうとするのではなく新たな道に進もうという話です。
日本は少子高齢化により労働人口は減り続け、高齢者は増え続けています。
年金の仕組みも変わらざるを得ない状況ですよね。
また、テクノロジーに関してはAIによりなくなる仕事もあれば新たに生み出される仕事も出てくると予想されています。
そんな時代で私たちはどう動いていくかは今のうちに考え行動し、よりよい人生を過ごしていきたいですね。
将来が不安な人、「今のままでよいのか」と悩んでいる人は本書を読んで生き抜くヒントになるはずです。
本ブログでは本書の内容を引用しつつ、私の考えを添えていきます。(目次でいうと2部にあたる)
最後までお読みいただけると嬉しいです。
個人が生き抜くために必要な3つの要素
本書の2部では個人が生き抜くために下記3つの要素が大事だと言っています。
物語とは、自分の歩む人生を選択していくということ。要はキャリアのことですね。
探索とは、学習していくかということです。
関係とは、人間関係や人脈のことです。
ではそれぞれ解説していきます。
物語
自分の人生のストーリーを紡ぎ、そのストーリーの道筋を歩むこと。それは、人生に意味を与え、人生でさまざまな選択をおこなう際の手引きになるような物語でなくてはならない。
アンドリュースコット;リンダグラットン.LIFESHIFT2―100年時代の行動戦略(p.77).東洋経済新報社.Kindle版.
つまり自分のキャリアをどうデザインしていくかを考えていきましょう。ということ。
自分の人生は自分で責任を取っていく必要があります。
最近の未来予測の本などを読んでいると、変化の激しい時代で今までの常識や同じやり方では取り残されてしまうと感じています。
だからこそその時代に合わせて自分の行く道を決めていくことが必要です。惰性で歩む人生も本人が良ければそれでいいという人もいます。
私はそうは思いません。自分の人生を生きたいと心から思っています。
その上で大事な考え方を見つけました。
過去のことはすでにわかっているので、過去から現在へいたる道は1本しか描かれていない。一方、未来に向けては1本の確定した道は存在せず、現時点ではいくつもの選択肢がある。そのひとつひとつの道が点線で示してあり、それぞれの道の先にはそれぞれ異なる「ありうる自己像」が待っている。
アンドリュースコット;リンダグラットン.LIFESHIFT2―100年時代の行動戦略(p.86).東洋経済新報社.Kindle版.
過去歩んできた1本の道であるが、未来の道は枝分かれしており、なにを選択するか。自分で選んでいきましょ。ということですね。
私自身は過去20年ほど会社員人生でした。
会社員としてどう好きな仕事をしていくかということに比重を置いていましたね。
この過去は変えられません。今から見たら1本道だとも思えます。
しかし未来は違います。現在から未来へはいろんな道が枝分かれしており、どの道へ進んでいくかは自分次第です。
その道を見定め、行動に移すのが本当に重要になると本書を読んで改めて思ったことです。
どんな未来が待っているか?それは下記内容にヒントがあります。
自分が取る行動の影響はやがて自分に返ってくるという点も、頭に入れておいたほうがいい。いまあなたがどのような行動を取るかは、あなたの未来と結びついていて、その未来に影響を及ぼすのである。
アンドリュースコット;リンダグラットン.LIFESHIFT2―100年時代の行動戦略(p.94).東洋経済新報社.Kindle版.
今日の自分の行動は未来の自分を決めるんですね。これは物凄く共感します。
「今が良ければいい」という考え方もあります。
そう考える人は後で後悔するかもしれません。
でもそれは自分が選んだこと。後で悔やんでも遅いというのが私の考えです。
自分の人生は自分で取りましょう。
例えば仕事においてはどういった時代になっていくか、次の記述を見てください。
あなたにとっての「仕事の時間」には、お金を受け取って働く時間だけでなく、現在と未来の資源を手厚くするために費やす時間も含まれるようになる。
アンドリュースコット;リンダグラットン.LIFESHIFT2―100年時代の行動戦略(p.133).東洋経済新報社.Kindle版.
今までは雇用主に雇われ、定年で再雇用される。といったような受け身な人生を歩むのが大半の人生でした。
今後は、フリーランス等の働き方も増えていくと予想されます。
生き抜くためには未来に向けた学習も仕事のうちの1つになると言っているんですね。
ところでTwitterでは副業をしている人が多いですよね。こういった方々は将来においても自分で選び生き抜く力を持っていると確信しています。
探索
まずは探索の定義を下記に引用します。
学習と変身を重ねることにより、人生で避けて通れない移行のプロセスを成功させること。
アンドリュースコット;リンダグラットン.LIFESHIFT2―100年時代の行動戦略(p.77).東洋経済新報社.Kindle版.
要はキャリアをデザインしていく上でいかに学び、成長していくかということ。
移行のプロセスとして、本書では3つのステージがあると言っています。
それぞれのステージにどう行動していくかを解説しています。
詳細は本書を読んでいただきたいです。
自分の進路に選択肢を持たせておく
たとえ短い期間でもさまざまな活動をおこない、選択肢を狭めずに、それぞれの進路を選んだ場合にどれくらいの喜びを感じられるかを知っておくことには、きわめて大きな価値がある。
アンドリュースコット;リンダグラットン.LIFESHIFT2―100年時代の行動戦略(p.151).東洋経済新報社.Kindle版.
社会人は学生と違い、自分での選択の余地は大きいです。(もちろん学生も選択の幅はありますがそれ以上に)
私自身、雑用係から始まり、プログラマーをしSEをし、PMを仕事の幅を広げてこれたのはやりたい方向に向かって一直線に来た人生でした。
今考えると、他の選択をしてこなかったのは私自身の失敗でもあると思います。
例えば「起業」とか「海外移住」「商業出版」などは難しく感じることもあるでしょう。
選択肢は広くもっておいたほうが良いというのは私も思いました。
一見難しそうなことでも1歩1歩進めば現実のものになりえます。
特に最近ではSNSが発達し、できることが増えたと感じています。
人はいつになっても学び続けられる
人は何歳になっても学ぶことができるのだ。この点は、インを勇気づける材料と言えるだろう。神経科学者は、このような現象を「神経可塑性」という考え方で説明する。要するに、脳は柔軟な筋肉のようなもので、適切に訓練し、正しく用いれば、いったん失われた能力も取り戻せるというのだ。
アンドリュースコット;リンダグラットン.LIFESHIFT2―100年時代の行動戦略(p.156).東洋経済新報社.Kindle版.
勇気づけられる話です。日々本を読んでいて思うのは理解力が上がっているということと考える力がついたことです。
人は最も学習を必要としている。しかし、皮肉なことに、そのような時期には、不安と重圧が最も大きい可能性があるのだ。この問題を克服する必要がある。そのために有効なひとつの方法は、学習の対象に強い興味と情熱をいだくことだ。やり甲斐をもつことにより、潜在的な不安の悪影響を小さくできるのだ。
アンドリュースコット;リンダグラットン.LIFESHIFT2―100年時代の行動戦略(p.159).東洋経済新報社.Kindle版.
「学ぶって楽しい」誰かが言っていましたが本当にそうです。
逆境の中では「辛い」「苦しい」と思い、ネガティブな気持ちになりがちです。
でもこう考えてはどうでしょう。
逆境はゲームだ
日頃の学びを活かす場だと思って取り組むとゲーム感覚で乗り越えていけるはずです。
関係
人間関係は人生を歩んでいく上で重要なのは皆さんわかっているかと思います。
人は1人では生きていけないですからね。
その上でどう関係を構築していくかヒントになれば幸いです。
章の終わりのほうでこんな重要なことが書かれていました。
私たちが変化に対応するためには、みずからの能力だけでなく、家族やコミュニティによる支援と安全装置も欠かせないのだ。
アンドリュースコット;リンダグラットン.LIFESHIFT2―100年時代の行動戦略(p.236).東洋経済新報社.Kindle版.
自分だけの能力では限界があります。
人間は身体機能だけだったら他の動物には劣ります。
人類が繁栄してきたのもこの”関係”が大きな要因ですね。
では人生100年時代にどのような関係を築くのか。そのヒントは下記にありました。
人生がマルチステージ化する時代には、引退したあとではじめてコミュニティの活動に携わるのではなく、生涯を通してコミュニティと関わるほうが理にかなっている。
アンドリュースコット;リンダグラットン.LIFESHIFT2―100年時代の行動戦略(pp.232-233).東洋経済新報社.Kindle版.ハーバード大学ロー・スクールのマイケル・サンデル教授の言葉を借りれば、「利他の精神、寛大な精神、連帯感、市民精神は、使用すると枯渇する資源とは違う。使うことにより発達し、強く成長する筋肉に似ている」のだ
アンドリュースコット;リンダグラットン.LIFESHIFT2―100年時代の行動戦略(p.233).東洋経済新報社.Kindle版.
「定年してからさあ何しようか」ではなく、積極的に現役時代からコミュニティに関わっていくことは巡り巡って自分のためにもなるんですね。
利他の精神。言い換えれば他者貢献は仕事をしていく上でも重要な考え方です。
コミュニティと仕事は両者が支えあっている関係なんだとこの記述から思いました。
SNSも長時間やるのは良くないという学術論文はありますが、SNSがキッカケでリアルでの出会いがあるのはとても素敵なことだと思います。
違う世代との交流
世代間の共感を高めることは、世代間戦争のリスクを回避するために必要というだけではない。3ステージの人生の下で社会の年齢別分離が強まった結果、今日の私たちは昔に比べて、異世代との交流による恩恵に浴せなくなっているのだ。
アンドリュースコット;リンダグラットン.LIFESHIFT2―100年時代の行動戦略(p.223).東洋経済新報社.Kindle版.
世代でレッテルを貼るのは良くないと言っています。
確かに世代により傾向はあるのものの、全員が全員同じなのかと言ったらそれは違いますよね。
年齢に関係なく、”世代”ではなく”個人”として接していきたいです。
最後に
- 未来の選択肢は広く持ち、可能性にかけてみよう
- 学習して自分の可能性を広げていこう
- 自分の為にも相手の為にも良好な人間関係を築いていこう
これから人生を歩んでいく上で参考になれば嬉しいです。
詳細が気になった人はぜひ本書を手に取ってみてください。
今後もTwitterやブログを通じて読書や書籍に関する発信をしていく予定です。
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